産褥期や悪露、床上げなどについて知ってほしい!

2024.08.30

「産褥期について詳しく知っておきたい」「どのように過ごせばいいのか教えて欲しい」このように考えている人は多いのではないでしょうか。産褥期(さんじょくき)には何かと不安を抱えてしまうことが多いです。そして「出産が終わった、けど血が混じった悪露が長い間続いている……どうすればいいんだろう?」そのような悩みをお抱えの方、いらっしゃるのではないでしょうか。

産褥期とは

産褥期について「出産後のことでしょ?」「出産後の数週間のことだ」というように考えていらっしゃる方が多いです。産褥期とは、出産後約6週間から8週間のことを指しています。産褥期は人によって個人差がありますが、平均してこのようになっています。最近ではあまり言う人が少なくなった言葉ですが、回復が思っていたよりも進まず、立ち上がることすら難しくなる状態を「産後の肥立ちが悪い」とも言います。医療技術が未熟な昔だと、傷が塞がらずに失血死してしまったり、細菌に感染して病気で亡くなってしまったりすることが、かなり多かったのです。女性の体は妊娠によって大きく変化します。産褥期とは、その変化した体が元の大きさに戻るまでの期間のことです。その体が元に戻るのには時間がかかります。

産褥期にはどのように過ごすべきか

産褥期の期間ごとに、どのように過ごすべきなのかについてご紹介していきます。

出産後約2週間

家事は極力避けるようにして、パートナーに助けを求めましょう。育児に専念し、安静に保つことが大切です。また、お風呂に入る際は、湯船に入ることは極力避けるようにする必要があります。

出産後約3週間

体に問題がなければ、少しずつ家事を始めてもよいでしょう。人によっては、出産の疲れがまだ残っている方もいます。そのような方は無理をせず、極力安静にするようにしましょう。長い立ち仕事は、パートナーにやってもらうようにして、自分ではしないようにしましょう。

出産後約4週間

この時期になると、普通に家事を始めても良い方が増えてきます。出産後1ヶ月後に検診があるので、そのときに医師に悩みを相談するようにし、悩みを解決するようにしましょう。また、体に問題がないのであれば、湯船に入っても構いません。

出産後約5週間

この時期になると、自分の体の状態を配慮し、普通の生活に戻していきましょう。体調が優れない場合などは、安静にするようにしましょう。

産褥期がうまくいかなかったら

産後の肥立ちが悪化すると、以下のような症状が起きる可能性があります。

産褥熱

産後の肥立ちが悪いと、産褥熱といって、高熱が出て下がらない状態になってしまうことがあります。体の状態が良くないままで出産をして、開いた傷口から細菌が入り込んで体内に繁殖してしまうと起こります。今は薬の力で細菌の繁殖を阻止できるようになりましたが、かつてはこの熱が死に至る主な原因でした。

子宮復古不全

それから、子宮の大きさが元に戻らない子宮復古不全という症状もあります。子宮が小さくならないと、胎盤が取れて役割を終えた子宮内膜が血の塊と一緒に出てくる悪露の量が多くなります。これは、胎盤の一部が残っていたり、双子や三つ子というように子供の数が多いときに収縮がうまくいかないときに起こりやすいです。子宮復古不全で悪露が続くと、傷口から細菌が入り込んでしまうので、気をつけなければいけません。

産後鬱

肉体的なものではなく心の問題として、産後鬱もあります。気分が落ち込んだり、食欲が出ない、眠れない、やる気がでないなど、うつ病と同様の症状が出てきます。長期化することもあり、自殺や子供の虐待のような悲劇を起こす危険性もありますから、注意しておかなければいけません。

 

産後の悪露とは

出産した後、お産の血が混ざったおりものが出ることを「悪露(おろ)」と言います。なぜ悪露が起こるのかというと、子宮の分泌液や出血、胎盤がはがれたものが混ざることにより、子宮の中から排出されるからです。悪露は、時間が経過するにつれて変化します。その変化によって、子宮の状態をある程度分析することが可能です。悪露は時間の経過とともに変化します。まず、血液を多く含んだ悪露が排出されるのは産後一週間ほどです。そこから茶褐色になり、最終的に黄色っぽい悪露へと変化します。黄色っぽい悪露に変わるまで、約1か月程度かかります。この期間には個人差があります。1か月経っても血が混じった悪露が続いている場合、子宮内で胎盤が残り、それが出血の原因になっているのかもしれません。胎盤が残っていると、炎症を起こし、発熱してしまう場合があります。

不自然な悪露への対策とは

悪露が長く続く場合、「産褥(さんじょく)体操」を行うことがオススメです。産褥体操とは、出産などで疲労した身体の回復を早める体操です。他にも、お乳が出やすくなる、血行が良くなるなどメリットが多い体操です。それでは、以下に具体的な方法をご紹介します。

産褥パッド

別名、「お産用ケアパッド」とも言います。生理用ナプキンを大きくしたイメージです。悪露の量は、自分の想像以上に多いです。無理なく悪露をパッドに吸収してもらうためにも、多めに購入すると良いでしょう。また、素材も柔らかく肌に優しいものがベストです。産後は特に、肌が敏感になり筋肉も消耗しているため、座ることも一苦労です。優しい素材のパッドを入れておけば、快適に過ごすことが可能です。

産後の床上げとは

産後の1ヶ月に関しては、基本的にゆっくりした方がいいと聞きますよね。その時期に行われるのがこの「床上げ」です。産後の1ヶ月付近での注意点や、床上げの意味、どうしたらいいかなどをご説明していきますね。

出産後はゆっくりするべき、、、
いつまでゆっくりしたらいいの、、、
床上げまで何に注意するのかな、、、

などなどいろんな意見があります。実は床上げのタイミングなんかは人それぞれです。でも解剖学的に1ヶ月は必要だと思います。産後の床上げとは出産で疲れ果てた体が回復してきて、日常生活のペースに戻ることを言います。産む前までは家事をしていて、産後は「家事+育児」になります。この「家事に育児が加わる」ことに、いきなり加わると負担が大きいのでゆっくりと普段の家事を増やしていくことが大事です。そもそも床上げとは、出産したお母さんがいつでもすぐに体を休めるように。子供の育児がスムーズにできるように。とリビングなどに敷いたままの布団を、体調が回復してきたタイミングをみてクローゼットにしまうことからきています。

床上げのタイミングとは

タイミングはみなさんバラバラです。産後3週間くらいが多いと思います。出産から3週間くらいが経過すると、会陰切開の傷や悪露なども回復してきます。よっぽどのことがない限り、生理学的に傷などは約2週間で回復します。最近の手術後の入院日数の減少でもわかるとおり、基本的に早く通常のリズムに戻すことが回復を早めると言われています。これには私も賛成です。ですが心配な点があるのも事実です。

床上げがうまくいかない原因とは

1つは、産後は回復するべき時期なのに子育てや家事をするために、無理をして体を動かしてしまうことです。2つ目に、若い女性に増えている「隠れ栄養不足」です。食べ物が豊富な社会ですが、ビタミンやミネラルの摂取量を見てみると、必要な量を満たしていないことがよくあります。妊娠、出産で子供のために栄養を使っていると、なおのこと栄養不足になってしまいます。そうなれば、回復をするのが遅れても仕方のないことです。出産という大仕事を終えて、体調を取り戻すためには休養と栄養を十分に確保する事が大切です。

床上げでの心配な点とは

説明

生理学的に2週間で傷が回復すると上で記述しました。これは筋肉の炎症などに当たります。忘れていけないのが、骨盤の話です。妊娠で骨盤が緩む。出産で骨盤が離れる。と理解してください。2週間経過したら、表面的な筋肉の傷などが回復します。ですが骨盤はほとんど変化ありません。自然に回復する程度の傷ではないのです。産後、床上げしてから体が痛い。という人はリボディ魚住にもたくさん来られます。

床上げでの優先順位とは

産後1ヶ月の間は授乳や赤ちゃんのお世話、自分の体のケアに集中すること、そしてできると思っても我慢して、できるだけ安静にすることをお勧めします。ここでの注意点は安静にすることだけが、回復を早めるのではないのです。産後2週間くらい経過してくると、体調を見ながら少しずつ家事をこなしていくことがいいでしょう。適度な運動は血栓やむくみを予防する効果もあります。そしてこの時期での注意点がもう一つあります。

それはお風呂です。できるだけシャワーをお勧めしています。その理由は湯船に浸かることは、傷口から感染症にかかるリスクを高めることになります。産後のお母さんとして、こういった知識はぜひ持ってくださいね。

最後に

産褥期とは具体的にいつのことを指すのか、どのような状態になるのか、どう過ごすべきなのかについてご紹介しました。産褥期には、色々とできないことが多いので、頼れるときはパートナーに頼るようにしましょう。私たちは保育士のいる骨盤矯正整体院ですので、お子様の心配も無用です。何かご相談がございましたら、お気軽にご連絡ください。
みなさまの利用を心よりお待ちしております。